日本初のオフセットを一切使用しない低炭素日本酒「作 for 2126」をさくら酒店とZeveroが共同開発
〜日本酒のCO₂排出量30%削減を製品カーボンフットプリントデータにより検証〜
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日本酒小売業者の株式会社さくら酒店(本社:岐阜県、代表取締役 近藤 悠一・駒澤 健、以下「さくら酒店」)と、脱炭素経営を支援するグローバルスタートアップ株式会社Zevero(本社:東京都、代表取締役 谷内樹生、以下「Zevero」)は、18か月をかけて開発した低炭素日本酒『作 for 2126』(ZAKU for 2126)の発売を発表しました。
三重県の酒造メーカー「清水清三郎商店」との共同開発により、4月8日から応援購入サイト「Makuake」で発売された『作 for 2126』は、カーボンオフセットを一切使用せず、実際の製品データを用いて低炭素性を裏付けた日本初の日本酒です。
本商品の発売は、さくら酒店の創業13周年という節目に実現しました。日本酒文化を未来へつなぐとともに、その原材料である米や水、さらには地球環境を守ることを目指した取り組みです。
製品に込められた100年ビジョン
さくら酒店は創業以来、日本酒を通じて世界中の人々に笑顔を届けることを大切にしてきました。その想いは、原材料である米や水、さらには地球環境を守るという考えとして、『作 for 2126』という商品名や商品コンセプトにも反映されています。
そのビジョンを、商業的に成立し、科学的に信頼できる製品へと具現化するには、従来とは異なるプロセスが必要でした。さくら酒店は、オフセットや理念の表明にとどまるのではなく、まず実データに基づいて排出量を把握することを重視し、Zeveroに製品カーボンフットプリント(PCF)の包括的な評価を依頼しました。これにより、排出量がどの工程で発生しているのか、また、どこに削減余地があるのかを明確に把握しました。
構想開始から市場投入まで18か月
2024年10月、Zeveroとさくら酒店はプロジェクトを立ち上げ、市場調査と商品コンセプトの検討を始めました。プロジェクトが進行し、国内有数の酒蔵である清水清三郎商店に製造委託することが決定し、その後、同酒蔵の主力ブランド「作」について、製品カーボンフットプリント(PCF)のベースライン評価に着手しました。評価の結果、標準的な750mlボトル1本あたりの排出量は2.225kgCO₂eの排出が発生していることがわかり、製造(35%)、稲作(26%)、ガラス瓶(20%)が3大排出源であることが明らかになりました。
この結果をもとに、Zeveroは各削減施策が排出量に与える効果を事前に試算し、優先的に取り組む対策を検討しました。このプロセスは終始実践的なもので、Zeveroは清水清三郎商店(Shimizu Seizaburo Shoten)の醸造所を訪問し、同醸造所に米を供給する神尾農園(Kamio Farm)と直接作業会合を行い、「低炭素米」という訴求を支える栽培方法の設計と整理を進めました。
排出量を30%削減するための3つの重要な決定
『作 for 2126』は、以下の3つの施策を通じて、1本あたりの排出量を2.225kgCO₂eから1.559kgCO₂eに削減しました。
1. リユース瓶の採用
ガラスびん3R推進協議会のデータによると、使い捨てガラス瓶からリターナブルボトルへの切り替えにより、ボトル関連の排出量を77%削減できます。
2. 低炭素米
神尾農園と連携し、水田管理の一環である「中干し期」を従来より7日以上延長しました。これにより土壌細菌からのメタン排出が抑制され、日本のJ-クレジット農業炭素メソドロジー(AG-005)に準拠して、ボトル1本あたりの米由来CO₂を30%削減します。
3. 包装紙の廃止
装飾用の包装紙を廃止することで、製品の品質や中身を変えることなく、1本あたり0.141kgCO₂eの削減を実現します。
コメント
株式会社さくら酒店 代表取締役 駒澤健氏
「サステナブルなのに、すごく美味しい。そんな夢みたいな日本酒を目指して、1年以上かけて準備してきました。地球に優しい米作りを実践してくださった農家の皆さん、環境負荷を数値化し、削減に向けた支援をしてくださったZeveroの皆さん、このコンセプトを形にしてくれたデザイン会社の皆さん、そして素晴らしいお酒を醸してくれた蔵元の皆さん。たくさんの方々が、このお酒の誕生に関わってくれました。100年先の未来を想ってつくった日本酒です。」
清水清三郎商店株式会社 代表取締役 清水慎一郎氏
「私たちの日本酒を育む土地と水は、何世代にもわたり、清水清三郎商店のすべての営みの中心にあり続けてきました。『作 for 2126』の開発において、さくら酒店およびZeveroと協働できたことは、醸造そのものに注ぐのと同じ厳格さをもって、その責任を果たす機会となりました。このコラボレーションによって生まれた成果、グラスに注がれた酒そのもの、そしてそれが象徴するものを、私たちは誇りに思っています。」
Zevero Japan CEO 森マーヴィン
「消費財におけるサステナビリティの取り組みは、測定を行うだけで終わってしまうことも少なくありません。今回、さくら酒店が特に印象的だったのは、データを可視化にとどめず、具体的な削減行動につなげた点です。蔵元や農家と直接連携し、各工程で数値で確認できる改善を積み重ねることで、信頼性のある製品が実現しました。本取り組みは、食品・飲料業界にとっても参考となる先行事例だと考えています。」
さくら酒店について
さくら酒店は、2013年に設立された岐阜を拠点とする日本酒小売業者です。「日本酒であなたの笑顔つくります」を企業理念に、全国の飲食店への卸し、オンラインショップの運営、海外への輸出、日本酒イベントの企画運営などを行っています。 2022年、火災により本社と倉庫の大部分を損失するも、多くの方々のご支援のおかげで復活。 日本酒を通して社会に貢献できる企業を目指しています。
Zeveroについて
Zevero(ゼヴェロ)は、企業のサステナビリティ戦略を支援するプラットフォーム&コンサルティングサービスを提供するグローバルスタートアップです。最大の強みであるAIエンジンによる自動排出量マッチングと専門知見を組み合わせ、サステナビリティ戦略の立案、排出量の管理、ESG開示・ブランディングをサポートします。AI技術とLCA技術を統合し、排出量の可視化だけでなく、実行可能な削減アクションまで導き出します。さらに、国内外の開示基準に対応したESG報告書のAI作成支援により、業務負担を大幅に軽減します。現在、Zeveroは20カ国以上の企業にサービスを提供しており、日本国内においても中小企業から大手企業まで幅広く支援を行っています。世界基準のテクノロジーとコンサルティングで、脱炭素変革を加速させます。
Zeveroがどのように報告作業を効率化できるか、ご紹介します。


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